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2013.01.26 (Sat)

忙しい神様

 完成を目前に著者ロバート・ジョーダンの他界により中座してしまった珠玉のファンタジー。アメリカで後継者が続きを書き始めたとは知っていましたが、翻訳版が出ることはもうないのだろうと諦めていました。そうしたら先日、ひょんなことから後継者ブランドン・サンダースンの最初の一冊が翻訳されていることを知り、早速購入です。<時の車輪>シリーズ第12部『飛竜雷天』。この日をどれほど待ちわびていたことか!
 下巻の冒頭で、マット・コーソンが風変わりな村に立ち寄りえらい目に遭う様子が描かれています。そこは、昼はいたって普通の長閑な村。けれども日暮れとともに村人は狂人となり殺し合いを始めます。しかし、夜に死んだ者も生き残った者も、朝日と共にベッドで目覚める。前夜の狂気は悪夢として記憶され、一日が始まる。この繰り返しに悲観して自殺しても、村から遠くに逃げても、夜が明けるといつもの場所で目覚める。永遠にそれを繰り返す村。
 私はそのくだりを読んだとき、ふと阿修羅道のことを思い浮かべました。文字通り阿修羅が住む世界で、そこでは争いや憎しみが絶えることがありません。昔、何かで読んだことがあるものの記憶が定かではないのですが、阿修羅は不死身で、戦い傷つき倒れても、朝には甦り再び剣を握るのだそう。そのため永遠に争いの苦しみから逃れられないと言われています。
 人は死んだらそれで終わりですが、死んでも死んでも死ねないなんて。それは本当の地獄かもしれません。

 ところでこの阿修羅、興味があって調べてみたことがあります。なんとも忙しい神様でしてね。
 古代のイラン・インドで最高神とされたヴァルナは宇宙の秩序と人類の倫理を支配する神でした。これがゾロアスター教の中でアフラ・マズダーと呼ばれる最高神となり、最後の審判の日に善悪の判別するとされました。このアフラ・マズダーのインドでの呼び名がアスラ(阿修羅)なのですが、いつのまにかヴァルナとは神格が別で、眷属という位置づけに。しかし、時代が下ると阿修羅はさらに格下げされて、ヒンドゥー教の世界では何度倒されてもインドラ(帝釈天)に戦争を挑み続ける鬼神という位置づけに甘んじることになりました。正義の神から悪の神への大転換です。一体何がどうしてそうなったのやらですが、決してインドラには勝てないのに諦めない、というところに私はガッツを感じてしまいます。
 そして最後に仏教に取り入れられて、仏法を守護する存在となったとのこと。あっちゃこっちゃと、本当に忙しい神様です。
 そういえば、最近では興福寺の阿修羅像が俄か人気を博したこともありましたね。中学生の頃、美術の教材に載っていたその像を見て、なんて綺麗な像だろうか、と子供ながらに感じたことが思い出されます。私の阿修羅への興味はこの像と
CLAMPの『聖伝─RG VEDA─』から始まったのですが、それが何年もの時を経てアシュラーなるファンが生まれてくるなんて想像もしていませんでした。
 世の中は、思いがけないことの連続ですね。
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