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2010.10.23 (Sat)

ダムの底

 弘前から「暗門の滝」へ行くには、往復の直通バスを利用するのが一番便利な方法でした。けれども、その日の夜に十和田湖に向かう予定だったので、直通バスを利用していては時間的に間に合わないことから、行きは田代(西目屋村役場)までバスを利用し、そこからタクシーを利用することになりました。
 宿泊したホテルのフロントでタクシーを手配してもらい、のんびりと始発のバスに乗り込み、いざ、白神山地・暗門の滝へ向かいます。
 日曜日の朝でした。
 乗客は私たち2人と、地元の人らしき男性がひとり。その人も途中で下車して、あとは貸し切り状態です。
 バスはまったりとしたペースで川沿いを走り、ああ、この川が暗門の滝まで続く川なのかしら、などと考えているうちに田代に着きました。あまりにも人がいないので、少し不安を覚えるバスの停留所です。待つほどなくタクシーはやってきて、旅路を再開します。

 弘前市内で、頼んでもいないのに丁寧に道を教えてくれた男性もそうでした。青森の人は話し好きなのでしょうか。タクシーの運転手も話し好き、道中色々なことを話してくれました。白神山地が世界遺産になって以来、下手に草木を切れなくなったので、道路わきまで草が伸びて大変だとか、いろいろなことを。そして、あるところでふと、
「ここにダムができるから、この道はいつか走れなくなってしまうのだよ」
と言うものだから、私は不思議な気分になってしまったのです。
 小説家で長野県知事になった人が「脱ダム宣言」と言い出したあたりから、ダムというのは何となく「無駄なもの」という印象が私の中で付きまとうようになっていましたので、だからこそ、ダムを当たり前のように受け入れているその姿勢が新鮮だったのでしょうね。
 必要なものなのか、そうではないのか、という二択でダムの是非を問うことはもちろんできません。必要なダムはたくさんあると思いますが、作るべき場所、費やすべき資金が適切かどうかは私にはわからないので、景観が、とか、生態系が、とか、そういう理解できる部分だけで、ただ、なんとなくダムなんて作らないでほしい、と考えてしまします。

 それにしても、そうか私は、今、ダムの底となる道を走っているのか。
 いつか消えてなくなってしまう風景の中を走っているのか。
 そう思うと、しっかりこの風景を目に焼き付けておかないといけないな、などとあの当時は意識したのに、今やすっかり私の頭はあの風景を思い出してはくれません。けれども思うのです。
 そのダムが、役に立つものであってくれたら、いいな、と。ただそのように、思うのです。
EDIT  |  22:05  |  TB(0)  |  CM(2)  |  Top↑

Comment

湖底の家

 スチュアート ウッズの「湖底の家」という小説を思い出しました。
 ダムを造るときに、建物は解体し、木は切り倒したので、実際にはダムの底には何もないはずなのに、昔の町並みが湖底に見えるというお話です。

 あまり人が少ないのも迷子になりそうで怖いですね。
 かといって人が多いのも嫌だし…。

 ダムの必要性は、その地域の気候や地質、人口などで決まるのですかね?
 昨今の異常気象や森林伐採を考えると、水を蓄えておく方が安心なのかな?
 でも、民家がダムの底になるのではなくて良かったです(^^) 
myth |  2010.10.24(Sun) 18:21 |  URL |  【コメント編集】

せつないですね

人それぞれ、いろんな思いがあって、ダムの底になることを
決断してきたのでしょうから、皆の役に立つもので
あってくれないと。
無駄となりませんように。
ひよこママ |  2010.10.24(Sun) 21:49 |  URL |  【コメント編集】

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