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2012.07.08 (Sun)

トリスタンとイゾルデ

 周(西周)の褒姒は、笑わない王妃。そんな彼女を笑わせようとしたことで周の国は滅んでしまった。中国にはそんな逸話があります。
 経国の美女。国の盛衰の影にはそんな風に男をダメにする女性がいたりします。
 久しぶりの映画鑑賞に『トリスタンとイゾルデ』を観ました。コーンウェルのマーク王に仕える騎士トリスタンと王妃イゾルデとの禁断の愛を描いた古典作品の映画化です。トリスタン役はジェームズ・フランコ。
 瀕死の重傷を負ったトリスタン。それを助けたアイルランド王女イゾルデ。ふたりは互いに惹かれあいながらも、運命の悪戯でイゾルデはマーク王と結婚してしまう。忠義と愛の間で葛藤するトリスタンの姿はかなりの見物でした。
 マーク王に隠れて忍び会うふたりでしたが、やがてその事実が露見し、コーンウェルはアイルランドに攻められます。その戦いの中でトリスタンは城の窮地を救い、命を落としてしまいました。
 イゾルデの存在がなければ、トリスタンはマーク王を裏切ることもなく、そしてコーンウェルは窮地に陥ることもなかったかもしれません。トリスタン自身がこのような形で身を滅ぼすこともなかったでしょう。そういう意味で、イゾルデもまた経国の美女だったのだと思わされる作品でした。
 内容はなかなか良かったです。先に述べたトリスタンの苦悩もそうですが、城攻めのシーンではこの手の映画にありがちの過度に派手すぎる演出もなかったですし。
 そして、作品の冒頭に登場したトリスタンの父親の声が低くて渋くて、好き! まあ、ちょっと話のつながりに無理があったり、濡れ場が多すぎるとは思いましたけどね。
 面白かったです。
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2012.07.16 (Mon)

シェイクスピアに見る人種差別

 再び映画鑑賞。今回は『ヴェニスの商人』を観ました。シェイクスピアの有名な喜劇作品で、強欲なユダヤ人シャイロック役をアル・パチーノが演じています。
 映画は、喜劇ではなくて終始一貫、悲劇として描いていました。
 いや、何でしょうね、最初から最後までこのシャイロックが可哀そうで可哀そうで。
 冒頭でシャイロックに向かって唾を吐いたヴェニスの商人アントーニオ。シャイロックが恨むのも当然でしょう。それなのに、平然とシャイロックに金を借りようとしたアントーニオ。そりゃ怒るって。挙句に娘は、アントーニオを介してシャイロックが金を貸した相手の友人と駆け落ち。もう呪うのレベルでしょう。それなのに、シャイロックは最終的に財産を剥奪され、キリスト教への改宗を命じられてしまいます。
 途中、「キリスト教徒とユダヤ教徒とはその信じる教義の違いの他、いったい何が違うというのか」というような主旨のことをシャイロックが叫ぶシーンがあります。これはシェイクスピアの原作にもある有名な場面で、シャイロックの苦悩を凝縮させたこの作品の真骨頂かと感じます。もちろん、裁判の逆転劇がこの作品の醍醐味。けれども、その喜劇の影で迫害という不幸を背負ったシャイロックという人物像に、ユダヤ人への蔑視というキリスト教徒の感情をシェイクスピア自身が感じ、そして問題意識を持っていたのではないかと感じるのです。
 だからこそ、まだ『ヴェニスの商人』を読んだり見たりしていない方には、是非そのような視点でこの作品に触れてもらいたいと思います。
 映画の最後、直接的には描かれていませんでしたが、どうやらシャイロックは死んでしまったようですね。なんとも空しい終わり方でした。
 いや、それにしてもアル・パチーノは渋くて素敵です。アントーニオ役を演じたジェレミー・アイアンズも好きなんです。というわけで、おじ様萌えの私としては、『ヴェニスの商人』はいい目の保養でございました。でもこの映画、問題意識を持って観ないとつまらないかも。
EDIT  |  22:40  |  TB(0)  |  CM(2)  |  Top↑

2012.07.22 (Sun)

正義という名の悪意

 この状況を見るたびに、私は『ブラックサイト(Untraceable)』という映画を思い出します。インターネット上に映し出される被害者。彼の死期を早めるのはサイトへのアクセス数、つまり、加害者は興味本位でサイトを訪れる第三者たち、という内容の映画です。
 A子は女子中学生。成人した大学生の彼氏と飲酒後、バイクを運転。その後、そのことを
mixiボイスに投稿して「悪いことした、ごめん」と締めくくる。その投稿を誰かが目敏く見つけ、広める。すると、さらに誰かがA子の氏名、住所、学校、果てはバイト先、彼氏の名前や大学の名前までを突き止め、さらに広める。展開先はミクシィだけに留まらない。ツイッター、2ちゃんねる、まとめサイトにまで及び、その情報を見つけた第三者によって爆発的に拡散し、中には学校やバイト先にクレーム電話を入れる者も現れる。
 祭りと化す。
 そして、その祭りに参加した人々は一様にこう思い、こう言う。「これは正義だ」と。
 私が初めて見たネット上の「炎上」はそんな内容でした。たまたま眺めていたサイトにツイッターのホットワードが流れて認知したのですが、その内容の凄まじさに圧倒され嫌悪感を抱いたことを思い出します。そして、最近見かけた炎上は大津市のあのいじめ事件。加害者とされる少年
3人の実名、学校名、親族の名前がインターネット上に晒され、「正義の制裁」という大義名分で爆発的に拡散していく。一体全体、この情報を拡散した人々は自殺した少年とどのような関わりがあり、そして加害者とされる少年たちに対してどのような結末を求めているというのでしょうか。彼らは何の利害関係もなく、そして何も求めておらず、そしてその先にある「結果」に対して何ら責任を取らない人々です。そんな彼らに一体どのような「権利」があるというのでしょうか。
 そして、裏を返せば顔も名前もわからない第三者から特定の個人が徹底的に攻撃される、それも面白半分に。これは全国規模の「いじめ」に他なりません。しかもたちの悪いことに、親族とされた人の中にはまったく無関係の他人が含まれているという事実。最近になってちらほらと判明しだしたそれらの「事実」は大して拡散しない。なぜかというと、それは「面白くない」情報だから。恥を知るべきです。
 伝統的にいじめの構図として、加害者はいじめの事実を忘れ、被害者はいじめの事実を引きずっていく。今回この騒動に加担した人々は、やがてそのことを忘れていくことでしょう。
 無責任な行動は慎むべきです。
EDIT  |  12:38  |  TB(0)  |  CM(2)  |  Top↑

2012.07.29 (Sun)

白河夜船

 梅雨が明けてもしばらくは涼しい気候が続いたのですが、ここ一週間は音を上げそうなほど暑い日が続きます。ようやく夏が来たな、という感じ。これから九月の声を聞くまではしばらく暑い日が続くのかと思うと、早く秋が来ないものか、と調子のいいことばかり考えてしまいそうです。
 出歩く気にはならないので、早朝に洗濯だけしたら後はエアコンの下でビデオ鑑賞。今週は『借りぐらしのアリエッティ』と『阪急電車』を観ました。『阪急電車』は大変面白い作品でした。片道
15分の路線で暮らす主人公たち。決して交わることなく、自分たちの生活に何ら影響を与えないはずの他人。けれども、どこか知らないところで本当は自分と関わり、その人生まで変えてしまっているのかもしれない。いい作品に出合ったと思います。一方で『借りぐらしのアリエッティ』は映像こそ綺麗だったのですが、相変わらず内容は残念。声優陣も、アリエッティの母親の声はどんな素人が出しているのかと思えば……こういうのは本当にダメだと思います。ジブリにはもう、『ナウシカ』や『ラピュタ』、そして『トトロ』を生み出したあの力はないのかもしれませんね。
 さて、表題の「白河夜船」。今日初めて覚えた諺なのですが、みなさんご存知でしたでしょうか? 行ってもいない京都見物をしたと吹聴する人に「白河(京都の地名)はどうだった?」と聞いたところ、その人は川のことだと思い込んで「夜に船で通ったからわからない」と答えたため、嘘が露見してしまう。そこから、何もわからないほど眠りこむこと、または知ったかぶりのことを指す言葉になったのだそうです。
 私に対して言い放たれた言葉ではなかったのですが、休日の私は大概白河夜船に寝込んでますね、と思うと面白くて。夏の昼下がりは空調の効いた室内で寝るのが一番です。で、夕方くらいに窓を全開! 残りの仕事を片付ける。そんな怠惰な一日を過ごしても夏なら許される気がしませんか?
 それに夏は夜になれば、ほら、夏祭りの太鼓と音楽が今、窓から入り込んできます。昨日、今日と近所の自治会でお祭りです。それではちょっくら、私も行ってくるとしましょうか。
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